デフレ警戒 2008 12 11
昨日のテレビニュースを見ていて思ったことは、
日本は、デフレを警戒する、
いや庶民レベルでは、デフレに戻ってしまったかもしれません。
しかも、先進国は、世界同時デフレの可能性があります。
インフレの時は、個人も企業も、
借金をして事業を拡大し、経営効率の向上を図るのがよいでしょう。
しかし、デフレ傾向になったら、こんな経営では、
個人も企業も、ひとたまりもありません。アウトです。
デフレは、現金価値の向上と借金の負担増加を意味します。
つまり、デフレにおいて、現金は王様で、借金は避けるべきものです。
たとえば、こう考えてみましょう。
1個100円のパンがあるとします。
それが、デフレによって、98円、96円、94円と安くなっていくとします。
これは、パンの値段が安くなったというより、
100円硬貨の価値が上昇したと言えるでしょう。
あるいは、100円硬貨に「見えない利子」がついているようなものです。
そういうわけで、借金は、この逆を意味していますので、
額面以上に負担が増えるのです。
今回は、デフレと不景気が進行していくのでしょうか。
理屈の上では、デフレ好況(良性デフレ)もあり得ますが、
たいていは、デフレと不景気が同時進行となるでしょう(悪性デフレ)。
もう一度書きますが、
デフレは、現金価値の向上と借金の負担増加を意味します。
だから、デフレにおいては、借金の多い者から倒れていくのです。
そういうことは、バブル崩壊後の「失われた10年」で経験したことです。
気持ちを切り替える必要があります。
インフレという祭りは終わったのです。
デフレ下においては、借金の多い者から倒れていくのです。
冬支度に間に合わなかった者は市場から消えていく。
しかし、すべて悲観することはないのです。
これが、市場の新陳代謝であり、創造的破壊となるのです。
恐竜は、地球が温暖な時、体を巨大化させて、王者となりましたが、
やがて地球が寒冷化していくと、その巨体を維持することが困難になったのです。
だからといって、恐竜に「地球が寒冷化したから、小さくなれ」と言っても、
それは、無理な相談だったでしょう。
こうして、恐竜の時代が終わり、人間の時代が始まるのです。
このように、いつの時代も新陳代謝は起きているのです。
世界同時デフレ。
先進国には、その可能性があります。
世界同時デフレの中で、借金の多い者から消えていく。
「インフレ時の経営」と「デフレ時の経営」は、全く違うのです。
気持ちを切り替える必要があります。
しかし、冬支度に間に合わない者が多数となるかもしれません。